たまたま出会ったのが外国から来た人だったという感じでした。

すっかり気が合ってしまい、それ以来お付き合いを続けている人がいます。

もう20年以上も前の事です。

仕事で日光に行く電車に乗っていた私は、ちょうど同じ車両に乗り合わせた外国人旅行者とちょっとした会話を交わしました。

カナダ人とアメリカ人の女性でした。

偶然二人とも私が以前通ったことがある語学学校で英語の講師をしているということもあり、話が弾んでいきました。

特に背の高いカナダ人女性の方は人懐っこく、お互いに住所を交換しあいました。

その後東京に戻り、彼女との友好はより深まりました。

一緒に食事をしたり、お互いのアパートに遊びに行ったりと本当に楽しい日々を過ごしました。

お正月明けに、彼女も一緒に私の実家に帰ったこともありました。

あの時には、風邪で体調を崩し寝込んでしまった彼女。

私の母が作ったせっかくのお寿司も食べられませんでした。

しかし彼女はしっかりそのお寿司やご馳走を写真に取っておいたのでした。

半年後、彼女は日本を発ち、アジアやヨーロッパの旅をスタートしました。

もちろん旅先からは絵葉書が届きました。

行くところで良い友達ができたようです。

相手とその国の文化への理解を示す彼女の姿勢は、どこに行っても愛されたのだと思います。

その数年後、当時彼女が住んでいたアリゾナを訪れたときには、彼女が教師を務める高校にも連れて行ってもらいました。

貴重な体験でした。

そして彼女の住まいに泊めてもらったのですが、私の母にもらった半纏を着た彼女は、日本にいたときの写真を楽しそうに見せてくれるのでした。

その中に、寝込んでいて食べ損ねた私の母が作ったお寿司やその他のご馳走の写真があったのです。

写真で食べる?のも悪くないと思った瞬間でした。

その後も二度アメリカの彼女を訪れましたが、彼女は相変わらず笑顔で迎えてくれました。

人種はどうあれ、人に愛される人というのは素敵な笑顔をしていますね。

そして何よりも人への思いやりが大切なのは言うまでもありません。

また外国人同士の場合は、その思いやりは相手の国への思いやりにもつながるのだと思います。